今日の日経新聞によると、ドコモは2008年度中にも地域会社8社を吸収合併するという報道が流れた。目的は、地域ごとにばらばらだった販売戦略を一本化するとともに、間接部門統合化で経営効率化を図るため。ドコモは昨年10月のMNP(Mobile Number Portability)以降、一人負けの状態が続いている。
もともと地域会社方式によって競争が繰り広げられてきた携帯電話市場だが、2001年10月にはKDDIがau事業(沖縄セルラー除く)を、ソフトバンクも旧Jフォン時代の2001年11月にJフォンがJフォン東日本、Jフォン東海、Jフォン西日本を吸収合併し、それぞれ1社体制を確立している。 ちなみに、ウィルコムも2000年1月に統合済み(ウィルコム沖縄除く)。
既に市場は全国1社体制へと移行しているにも関わらず、何故ドコモがこれまで地域会社方式にこだわったのか疑問だが、そもそも地域会社ごとに会社が設立されてきた背景には、郵政省(現 総務省)からの事業免許が地域ごとに割り当てられてきたという歴史的経緯があるためだ。
一般的に地域会社方式のメリットとして挙げられるのが、地域ごとの特性、実情にあったエリア戦略が展開しやすいということが言われている。しかし、その反面、コスト上効率化いにくいというデメリットがある。
コスト削減もそうだろうが、やはり今のドコモにとってはマーケティング力の強化が緊急課題。遅きに失したという感もあるが、個人的には以前よりドコモが本当に『そろそろ反撃してもいいですか?』という狼煙を挙げるなら、何よりもドコモ2.0のような小手先ではなく全国1社化という体制整備が必要だと思っていたので、まずは好意的に受け止めたい。