ニールセンによるとスマートフォン先進国の米国では、携帯利用者の割合が25%を占めるまでに急成長しており、同社によると2011年末にはスマートフォンのシェアが50%を突破すると予測している。
モバイルOSでは、火付け役であるiPhoneの躍進が続くものの、GoogleのAndroidが急速にシェアを拡大させており、減少が続くマイクロソフトと対照的である。
日本でもスマートフォン旋風は凄まじい。家電量販店のPOSデータを集計しているBCNによると6月21~27日のスマートフォン構成比は22・4%だったとしている。
既にKDDIを含め3大携帯キャリアでは、スマートフォンが揃いはじめているが、市場では断然iPhoneリードという状態に変わりはない。
しかし、次の戦いの舞台となる秋冬端末では、すでにドコモが当初5機種と予定していたスマートフォンを7機種に拡充すると発表するなど、勢力図に一定のインパクトを与えそうだ。
携帯メールやFelica未搭載など、世界標準仕様が国内を席巻してきたが、次の主役は日本ローカル技術の搭載による1台目端末になるではないだろうか。これまでスマートフォン利用者は、ローカル技術に対応していないことから2台目端末として購入しているケースが多いとされてきた。
1台目端末として躍り出れば、2台が1台に集約されるのだから短期的には出荷台数に影響を及ぼす可能性はあるが、これもその次に起きるであろうSIMロック解除時代を迎えれば解消できる問題である。
個人的には、携帯キャリアと端末ベンダーの関係上、主導権がソフトバンクではなくアップルにあるiPhoneより、Xperia以降のドコモのマネジメント能力の方が高いように感じる。うがった見方をすると、iモードメールへの対応やFeLia搭載なども、技術的な問題というよりSIMロック解除の時期を今から見据え、自らの意思として段階的にやろうとしているような・・・。
いずれにしても、スマートフォンの次の戦いの号砲が鳴るまでの時間は、そう長くはなさそうだ。