ここ数日、iPadが想定された数よりも販売量が達していないのではないかと思わせる複数のニュースが出てきている。
まず、意外だったのがアップルの2010年7月-9月期のiPadの販売量である。同社の決算資料によると420万だったが、これは大方のアナリストが予想していた500万台超えを大きく下回るスコアだった。
国内でも情勢は似ている。アップル及びソフトバンクは、iPadの販売量について一切明らかにしていないので、あくまで推測の域を出ないが、複数の販売店によると発売当初こそ大きく前月を上回ってきたものの、最近ではカーブは下降線を辿り始めているとしている。
私の周りで最近iPadを購入した複数の人も、店頭で「在庫僅少」や「在庫無し」と張り紙に書かれてあるので取り寄せ覚悟で購入したい旨を伝えると、奥から出てきたという話をしていた。
これまでアップルとの蜜月でiPhoneに続きiPadの販売は、ソフトバンクが独占的に取り扱ってきたが、最近IIJがiPad(無線LAN搭載版)の代理店として新たに認定を受け、今後ドコモの3Gが搭載されたモバイルルータとセット販売を行うとするニュースが流れた。
また、ソフトバンクもiPadの販売店舗を10月より全国98店舗のソフトバンクショップへ広げるとしている。恒例のソフトバンクが開催した法人向けイベントで孫社長のメインテーマはiPadだった。
iPadが売れすぎて嬉しい報告だったのか、それとも不振を目のあたりにして営業の尻を叩く必要があったのだろうか?
ドコモやKDDIなど各社がタブレット端末を投入し、まさに顧客争奪戦が始まろうする前からiPadが失速してはどうしようもない。iPadサイドにとっては、布陣の再構築を迫られているというところなのかも知れない。