LTEの電波状況のニュースに見るステマの可能性

 iPhone5の発売以降、各社の通信インフラの整備状況についてのニュースを目にする機会が増えている。

 ガラケーの10倍以上のトラフィックが発生するスマートフォンの普及が、着実に携帯キャリアのインフラ能力を限界へと追いやっており、Wi-Fi拠点の拡充などオフロード対策を急いでいるものの、特効薬を見出せないでいる。

 iPhone5の登場で携帯インフラが更に注目されたのには、同端末で使用する2.1GHz帯という周波数にあった。

 ソフトバンクもKDDIも、同周波数の準備が不十分で、なかでもソフトバンクについては、1.7GHz帯を持つイー・アクセスを買収までに至ったことは記憶に新しい。

 そんな両社のつばぜり合いの影響もあるのか、いくつかの調査会社から携帯各社のLTEの電波状況(広さ/スピードなど)についてのレポートが発表されている。

 全てのデータに目を通しているわけではないが、なかには「え~」と違和感を覚える内容もあったりする。

 弊社の専門分野の1つは「携帯インフラ」だが、別にそうでなくても、この業界で仕事をやられてている方なら、分かると思うのだが。

何故こうした違和感を覚えるようなデータが次々に出てくるのか?

 最近、意見交換した知人(コンシューマ系同業者)によると、答えは「ステルスマーケティング」なのだと言う。つまり、データをある会社(クライアント)にとって有利なように加工し、発表してお金を得ているのだ。続けてその人は、「クライアントのなかには、そうした細工をする部隊まで存在する」と解説する。

 決して表にはでないことなので、その真偽については図りかねるが、現在の状況は仮にそうであったとしてもおかしくないかもと思ったりする。