携帯・スマホ中古端末ビジネスの今:

〔ウルトラエックス〕「あんしんケータイ認定プログラム」を10月より開始

携帯電話・スマートフォンの中古端末ビジネスに取り組む事業者各社にインタビューを行う短期集中連載企画「携帯・スマホ中古端末ビジネスの今」。

株式会社ウルトラエックスは、性能検査をクリアした中古スマートフォンに対して「あんしんケータイ認定プログラム」の提供を2013年10月より開始した。そこで今回、同社の代表取締役 服部 達也氏にお話を伺い、その模様を前編・後編の2回に分けてお伝えする。

前編となる今回は、認定プログラムの内容や、立ち上げの狙いなどを伺った。

スマホにインストールしたアプリ上で端末の性能を検査
正常動作確認端末に認定マークを付与
――まずは、2013年10月に発表された「あんしんケータイ認定プログラム」についてお聞かせ下さい。
服部氏:
「あんしんケータイ認定プログラム」は、中古スマートフォンの端末性能が検査できる弊社開発の診断ソフトウェア「Mobile Quality」によって、正常に動作すると診断された製品に対して認定を行う制度です。現在までに9社が参画を予定しています。

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――具体的に、どのような手順で診断を行うのでしょうか。
服部氏:
まずはじめに、対象となるスマートフォンに専用アプリをインストールします。その後は、インストールしたアプリをスマートフォン上で操作して診断を行います。

例えば液晶画面のドット抜け検査では、画面全体を単一色で表示させ目視でも容易に抜けがないか判別できるようにしています。

カメラやスピーカー、マイクの機能の検査では実際に録音・再生や写真撮影も行いますが、データ類はスマートフォンの中に残らないようになっています。

検査項目は液晶画面のドット抜けやタップへの反応、バイブレーション、カメラ、メモリ、マイク、スピーカーなど27以上にのぼりますが、複数の検査を同時に行うなど工程を工夫し、検査時間を短縮できるようにしています。

検査の結果、正常な動作が確認された場合、スマートフォンの画面上に認定番号が表示されるようになっています。認定を受けたスマートフォンは、専用の認定マークを掲示して販売することができます。

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スマートフォンの場合、正常に動くかどうかをしっかりと判定しようとすると非常に手間がかかっていました。特に振動センサーや近接センサーなどは検査しなければ稼働するかどうか分かりません。スマートフォンの格安修理業者の中には、修理の際にセンサーの線を切ってしまって動作できなくしてしまうケースもあるんですね。

診断ソフトを使うことで、目に見えない不良も見逃すことなく検査することができます。

――プログラムに参画する方法はどうなっていますか。
服部氏:
弊社との業務使用契約を締結していただくかたちになります。

認定初期費用が10万円(税別)で、あとは認定台数に応じたソフトウェア使用料をお支払いいただきます。

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「認定マークがあれば安心して中古スマホが買える」世界を作っていきたい
――なぜ認定プログラムを設立されたのでしょうか。
服部氏:
中古スマートフォン市場の拡大には「きちんと動く中古端末が流通する」ことが必要だと考えていますが、購入者にとって端末の良・不良を見分ける統一的な基準がなかったため認定プログラムを立ち上げることにしました。

いくら外装が新品同様であっても、動作しなければ意味がありません。仮に「中古スマートフォンの中には、正常に動かない製品がある」といった、利用者の信用を裏切るようなイメージが定着してしまうと、市場の成長にブレーキがかかってしまうでしょう。

認定プログラムが普及し、認定マークの有無をみて安心して中古スマートフォンが購入できる、そんな世界にしていきたいと考えています。

――認定プログラムの策定には、ソフマップが一部監修しているようですね。
服部氏:
できるだけ多くの事業者に認定プログラムを活用していただくため、策定にはリファレンスと言われる業界の大手企業に監修いただいた方がよいと判断しました。

ソフマップさんは高い品質検査基準と中古端末の豊富な売買実績をお持ちでしたので、ソフトの開発にあたり実際に導入いただいて継続的に機能等の要望をいただきました。

後編に続く)