2014年度 携帯キャリアの基地局投資を占う(3):

NTTドコモ:2/3をLTE向けに重点投資

携帯キャリア各社の2014年度基地局投資動向を探る本連載。今回から3回にわたり、個別キャリアごとの動きをみていく。まずはNTTドコモを取り上げる。

NTTドコモ:2/3をLTE向けに重点投資

2014年度におけるNTTドコモの設備投資額は6,900億円と2013年度を下回る。ただし、LTE向け投資額に限っては4,650億円を計画し、前年度の3,878億円よりも増額している。全体投資の2/3をLTEに割り当て、重点投資してく姿勢を鮮明にしている。

NTTドコモは2014年度をLTEネットワーク構築の仕上げの年と位置付け、「FOMA」と同程度の人口カバー率(約99%)実現を目指している。それに伴い、LTE基地局数は2013年度末で55,300局であったが、2014年度は95,300局まで拡充し、40,000局の追加を計画。VoLTEは2014年夏、下り最大225MbpsのLTE-Advancedサービスの提供開始は2014年度中ということで準備を進めている。

NTTドコモにおけるLTE基地局数の推移と計画(2012~2014年度、単位:局)
年度201220132014(通期予想)
LTE基地局数24,40055,30095,300
 下り最大100Mbps以上-3,50040,000
※出典:NTTドコモ。
 
【関連調査レポート】
携帯電話基地局市場及び周辺部材市場の現状と将来予測 2014年版
をあわせてご参照ください。
2014年度 携帯キャリアの基地局投資を占う
  1. 高水準で推移した2013年度のモバイルネットワーク投資
  2. 2014年度をLTEエリア仕上げの年と位置付けるNTTドコモ/KDDI
  3. NTTドコモ:2/3をLTE向けに重点投資
  4. KDDI(au):LTEネットワーク仕上げのフェーズへ突入
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