1月下旬、KDDI(au)向けにシャープが発表したガラケー(フィーチャーフォン)のデザインやサイズはそのままに、Android OSを搭載したガラホ「AQUOS K」が話題を呼んだ。さまざまな調査データからも明らかなように、未だに携帯利用者の半数程度はガラケーと言われており、改めて同市場のポテンシャルが注目されている。
そこで、今回はガラケーの利用者像と次の端末購入意向について、弊社で以前に調査したデータを参考に見ていきたい。
携帯利用者の年齢別端末タイプ比率 |
(出典:MCA「携帯キャリア『乗り換え』実態調査データ」) |
携帯利用者における年代別の端末タイプの割合では、全体的に年代が高くなるほどスマートフォンの比率が低くなる一方で、ガラケーの割合が高くなっていることがわかる。例えば、10代ではスマートフォンが70.2%なのに対し、ガラケーは26.7%だが、60~64歳の層では、その比率がほぼ逆転している。
今回の発表会でも、あえてシニア層に向けてアピールしていたが、その背景にはこうした理由があると考えられる。
では、ガラケー利用者は次にどういった端末タイプの購入意向を持っているのだろうか。これについて、下記の表を見ていただきたい。
携帯キャリア乗換後の購入端末タイプ(乗換前 ガラケー利用者) |
(出典:MCA「携帯キャリア『乗り換え』実態調査データ」) |
過去2年間に携帯キャリアを乗り換えた人のうち、乗換前にガラケーを利用していた人が、乗換後にどの端末タイプを選んだかを示したものである。これをみると、iPhoneやAndroidといったスマートフォンという人は75%程度となっているが、残り20%強は乗換後もガラケーを選んでいる。当然だが、年齢層別で見れば、高い層ほど次もガラケーを選んだ割合は高い傾向にある。
ガラケー利用者向けに端末だけではなく、料金やサポート体制をどのように取り組んでいくのか。携帯会社にとっては、競争上の大きなポイントとなっていきそうだ。
本記事は、株式会社インプレス「ケータイWatch」内で弊社が執筆を担当している連載「DATAで見るケータイ業界」にて1月23日に公開された記事となります。 最新記事や過去の掲載分は「DATAで見るケータイ業界」もあわせてご覧下さい。 |
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