MCAは、独自SIMカード型MVNO市場を「通信モジュールによるサービスなどを除いた、MNOとは異なる独自の料金プランを提供する、SIMカードによる通信サービス」と定義し、その累積契約数を調査した。その結果、2015年3月末時点での契約数は315万だった。
独自SIMカード型MVNO市場予測(単位:万契約)
事業者別シェアでは「NTTコミュニケーションズ」「インターネットイニシアティブ」「BIGLOBE」「日本通信」の上位4社が全体の50.8%と過半のシェアを占めた。また、上位10社で65%を占める結果となった。
今後の市場動向については、2015年度から2016年度にかけて認知率の向上とあわせて異業種からの事業参入による販売拠点の増加と多様なプラン提供、SIMフリー端末の充実および低価格化、店頭でのMNP即日持ち帰り拠点の増加といった、MNOと比較した際のデメリットの解消が継続的に行われることで契約数は着実に増加するとみられる。
また、中期的観点から、2020年度までのMVNO(独自SIMカード型)市場をみると、最大のターニングポイントは、今年春から導入された「SIMロック解除義務化」とみる。直近では市場に与える影響は軽微だが、2015年に販売された端末の「2年縛り」がなくなる2017年度以降、SIMロック解除可能端末の増加がMVNO市場の拡大ペース上昇に寄与すると考えられる。特に、2015年秋以降に登場するとみられる新型「iPhone」がSIMロック解除義務化を受けてSIMフリー端末化することの影響は非常に大きいだろう。
本記事は、株式会社インプレス「ケータイWatch」内で弊社が執筆を担当している連載「DATAで見るケータイ業界」にて8月4日に公開された記事となります。 最新記事や過去の掲載分は「DATAで見るケータイ業界」もあわせてご覧下さい。 |
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