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"ワンキュッパ"から1480円の攻防に突入したサブブランド、これまでの取り組みを振り返る

週刊モバイルビジネス通信」は今週からリニューアルいたします。これまで1つの記事でまとめてお届けしてきたコラムと週間ニュースを分割します。またコラムについては不定期連載とさせていただきます。

新装第1弾のコラムで取り上げるテーマは「サブブランド」だ。

UQ mobileが6月8日から受付を開始した「UQ家族割」。2回線目以降の新規契約なら月々の料金が永続的に500円引きとなり、同社のSプランであれば初年度1480円から利用できるプランだ。

競合するY!mobileでは既に2014年8月から同様の割引を導入しており、3年越しでキャッチアップした格好だ。

UQ mobileはY!mobileの商品・サービスを追いかけて契約数を伸ばす戦略を取っていることは周知の通りだ。今回あらためて2サービスの主要施策と開始時期を整理すると、その追従ぶりが明確になった。

「1480円」を全面にPRするショップも(東京都内)

5分以内の国内通話をかけ放題にすると発表したのはUQ mobileの方が先だったが、Y!mobileも追従しており差が無い(Y!mobileは10分まで無料のためむしろ追い越された)状態になっている。

数多あるMVNOなど歯牙に掛けず、破竹の勢いで成長しているといっても過言ではないサブブランドだが、アキレス腱がない訳ではない。

両ブランドともが全面に押し出す「1980円」での利用は初年度に限られるため、7月から2980円にシフトする顧客が出始めるのだ。この仕組みを納得して契約した利用者だけであれば問題は生じないが、販売現場で説明が十分行われなかった場合、突然1000円も値上げされて驚く利用者が発生する可能性がある。

7月分の請求明細が届く8月以降(UQ mobileは1ヶ月遅れのため9月以降)の顧客動向が1つのターニングポイントになりそうだ。

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