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ほぼ出揃った通信関連事業者の2017年度決算、各社業績を整理する

通信関連事業者の2017年度決算がほぼ出揃った。主要事業者の推移を整理してみたい。

通信事業者

移動体通信事業者は3社いずれも増収で、KDDIは5兆円を突破した。利益については、NTTドコモとKDDIが増益なのに対し、ソフトバンク(国内通信事業セグメント)は減益だった。同社は「17年度は先行投資の年と位置付け、特にスマートフォンと『SoftBank 光』契約数の増加による顧客基盤の拡大を優先」させ割引等が膨らみ通信サービス売上が減少、減益の要因も同様と捉えている。18年度は通信サービス売上の増加反転を見込んでいる。

地域固定通信を担うNTT東西は減収増益のトレンドが17年度も継続した。なお両社とも18年度のからは連結決算を公表する方針で、連結ベースでNTT西日本は減収減益の計画となっている。

NTTコミュニケーションズは400億円の増収だった。クラウド基盤事業(248億増)とソリューション事業(132億増)が増収の柱で、ボイスコミュニケーション事業は81億の減収だった。

[05/21 12:20追記]
記事掲載当初、NTT西日本は「減収増益の計画」と記載しておりました。正しくは「減収減益の計画」です。お詫び申し上げます。
なお、本文は修正済となります。

販売代理店

17年度決算公表前の光通信を除き、ティーガイア、コネクシオ、ノジマ(キャリアショップ運営セグメント)の3社はいずれも増収増益を確保した。

コネクシオは2018年度から2020年度までの中期経営計画「コネクシオプラン2020」を策定、2020年度に営業利益110億円を目指すと発表した。コンシューマ事業は125億円(17年度比1億減)とほぼ横ばいを見込む一方、法人事業を強化し28億円(同13億増)まで引き上げる計画(いずれも全社費用除外前の数字)。

通建業者

主要3グループいずれも増収増益で、コムシスHDとミライトHDは売上・利益ともに過去最高となった。協和エクシオも、2013年度の3185億円に迫る売上となった。

各社とも、太陽光や電線地中化など社会インフラ関連工事の拡大が業績に貢献している。

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