楽天モバイルは7月1日、国内通話かけ放題の適用範囲を「5分以内」から「10分以内」へ拡充した。
本誌では約2年前に各社の音声通話定額サービスを整理したが、当時とは状況も大きく変化している。そこで今回、改めてMVNOの音声かけ放題オプションについて取り上げてみたい。
上の表は、MVNOの主な音声通話オプションをまとめたものである。1回あたり10分以内の国内通話をかけ放題とするサービスが多く見られた。
表には記載しなかったが、上記だけでなく多くのMVNOが10分かけ放題オプションを提供している。月額のオプション料金も、800円(「nuroモバイル」など)、830円(「NifMo」など)、850円(「DMM mobile」「イオンモバイル」など)、880円(「LINEモバイル」など)といった具合に、800円台が中心となっている。
各社とも10分かけ放題の内容にそれほど差異はないが、細かな違いも見受けられる。
多くのサービスが、10分を超えた部分については30秒10円としているが、「BIGLOBEモバイル」は今年4月から30秒9円に値下げしている。「IIJmio」は同一のIDで契約したSIM間の通話については無料対象の通話時間を約3倍に拡充している。
1回あたり10分も通話しない人向けに3分以内かけ放題を提供していたり、無料通話時間を付与したりと、MVNOによってオプションの形態は様々だ。
ユニークなのが「OCN モバイル ONE」で、1ヶ月間で通話料金が多い順に上から3つの電話番号に対する通話料を無料にするオプションや、かけ放題と上位3番号無料を組み合わせたオプションも提供されている。特定の相手との通話が多い利用者に適したサービスといえるだろう。
表には記載しなかったが、サブブランドのプランも確認しておこう。
「Y!mobile」「UQ mobile」ともに、主力プランの月額料金の中にかけ放題の料金も含まれているが、「Y!mobile」が10分かけ放題なのに対し「UQ mobile」は5分かけ放題となっている。ただし「UQ mobile」は、5分かけ放題が付く「おしゃべりプラン」とは別に、無料通話が付く「ぴったりプラン」も提供している。
最後に、通話オプションが提供されていないMVNOの利用者や、通信キャリアの従来プラン利用者に向けたサービスにも触れておきたい。例えば「OCNでんわキャリアフリー」の場合、月額1000円で10分かけ放題が利用できる。MVNOのオプションと比べると若干割高だが、現在利用している携帯電話・MVNOの契約を変更せず使いたい人には適したサービスと言える。
本記事は、株式会社インプレス「ケータイWatch」内で弊社が執筆を担当している連載「DATAで見るケータイ業界」にて7月13日に公開された記事となります。 最新記事や過去の掲載分は「DATAで見るケータイ業界」もあわせてご覧下さい。 |