昨年10月から11月にかけて発表された通信キャリア3社の2018年第2四半期(7~9月期)決算をもとに、3社の状況を整理する「グラフで比較するキャリア決算」。最後に、各社の通信契約数の動きを取り上げたい。
純増数でソフトバンクがNTTドコモを抜き2位に浮上
2018年9月末時点における各社の累計契約数は、NTTドコモが7705.0万契約(18年6月末比30.4万増)、KDDIが5351.4万契約(同62.3万増)、ソフトバンクが4334.7万契約(同40.4万増)となった。
今回注目したいのは、ソフトバンクがNTTドコモを上回った点だ。
MVNOの成長ペースが鈍化したことで、大半のMVNOがインフラを調達しているNTTドコモの純増数にもブレーキがかかっている。一方のソフトバンクは、Y!mobileに加えて今年度からLINEモバイルの契約数も数字に加算されたこともあり、純増ペースが拡大している状況だ。
なお、ソフトバンクの純増数には減少が続くPHSの動きも含まれており、その影響を除けば58.1万増とKDDIに肩を並べるレベルとなっている。また、通信モジュール契約などを除いたスマホ等の契約数動向をみると、ソフトバンクの好調さがより鮮明になる。
今後のソフトバンクの純増動向の鍵を握るのは、12月に発生した通信障害による影響だろう。ソフトバンクの宮内社長は12月19日の会見で「(解約で)1~2万ぐらいの影響があったのではないか」と影響を率直に認めつつ、「1週間経ったこの土日(12月15・16日を指すと思われる)は完全回復したなと感じている」と説明していた。今後の推移を見守りたい。
本記事は、株式会社インプレス「ケータイWatch」内で弊社が執筆を担当している連載「DATAで見るケータイ業界」にて2018年12月28日に公開された記事となります。 最新記事や過去の掲載分は「DATAで見るケータイ業界」もあわせてご覧下さい。 |
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