株式会社MCAは、セルラーキャリアにおけるネットワーク運用・保守の動向を調査を実施し、その結果を「セルラーキャリアにおけるネットワーク運用・保守の現状と今後の展望」として取りまとめた。今回から、その結果を取り上げていきたい。
ネットワークの運用・保守、キャリア本体・子会社に加え無線機ベンダなどが担う
セルラーキャリア各社は年間数千億円に上る設備投資を行い、新たにネットワーク構築を進めている。ネットワーク構築後もネットワーク運用・保守のため、営業費用の施設保全費や通信設備使用料などが必要となる。施設保全費は年間数千億円規模、他キャリアへの通信設備使用料にも年間数千億円規模の費用がかかっている。
なお、ネットワーク運用とは、キャリア各社がユーザに快適なサービスを提供するため、24時間365日、ネットワークを監視し、その状態を維持するための業務を指す。
ネットワーク監視がメインとなるネットワーク運用は基本的にキャリアが主体となり、キャリア子会社や無線機ベンダなどが運用作業を行う。復旧措置を行うネットワーク保守も基本的にキャリアが主体となり、キャリア子会社や無線機ベンダ、エンジ会社が保守作業を行っている。
表:キャリア3社におけるネットワーク運用・保守の比較
※NOCはネットワークオペレーションセンター、MOCがモバイルオペレーションセンター、NCはネットワークセンター、TCがテクニカルセンターの略称。
(出典:MCA「セルラーキャリアにおけるネットワーク運用・保守の現状と今後の展望」)
本記事は、株式会社インプレス「ケータイWatch」内で弊社が執筆を担当している連載「DATAで見るケータイ業界」にて3月29日に公開された記事となります。 最新記事や過去の掲載分は「DATAで見るケータイ業界」もあわせてご覧下さい。 |
特集:セルラーキャリアのネットワーク運用・保守、その現状を探る
- ネットワークの運用・保守、キャリア本体・子会社に加え無線機ベンダなどが担う
- キャリア各社のネットワーク運用・保守関連市場規模、2017年度は1兆6272億円に
- キャリアのネットワーク運用・保守における課題
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