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通信キャリア各社のポイントサービスを改めて整理する

月々の携帯利用料金に応じ、通信キャリア各社が顧客に付与する「ポイント」サービス。約1年前に状況を整理したが、改めて現状を取りまとめてみたい。

各社ポイントサービスにおける主な差異点

通信キャリア各社のポイントサービスは、「運営主体」(ソフトバンクは共通ポイントプログラムを採用、残る3社は自社運営)、「利用方法」(KDDIはプリペイドカードにチャージして利用、残る3社は加盟店でそのまま利用可能)の大きく2点で差があることは前回整理した通りだ。

それに加えてもう1点、新たな違いも見えてきた。それが、急速に普及しつつあるQRコード決済時の充当だ。NTTドコモ、KDDI、楽天の3社は、貯まったポイントをQRコード決済の支払時に利用できるようになっている。一方、ソフトバンクは、「Tポイント」を「PayPay」にチャージすることができないため、Tポイント加盟店でないとポイントが利用できない。

1年で加盟店の状況は様変わり

ポイントサービスの使い勝手を左右する、ポイント加盟店の状況も変化している。下の表は、それぞれのポイントが利用できる主な店舗をまとめたものだ。KDDIはほぼ全てのMastercard加盟店で「au WALLET プリペイドカード」が利用できるため、カード利用時の付与ポイントが通常より増量される「ポイントアップ店」のみ記載している。

1年前と比べ、複数のポイントカードが利用できる加盟店(表中、赤字)が増える傾向にある。ファミリーマートやミスタードーナツが、複数サービス対応店へと変化している。来春には、吉野家も複数サービス対応になることが明らかになっている。

また、有力加盟店を奪い合う動きも出ている。1年前はTポイント陣営だったドトールコーヒーグループとアルペングループは、それぞれ別の陣営に「乗り換え」を行っている。

QRコード決済の加盟店獲得とあわせ、ポイントサービス加盟店の陣取り合戦は今後も続くことが予想される。引き続き状況をフォローしていきたい。

本記事は、株式会社インプレス「ケータイWatch」内で弊社が執筆を担当している連載「DATAで見るケータイ業界」にて12月10日に公開された記事となります。
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