通信キャリア各社の2020年度第2四半期決算が出揃った。そこで今回から、各社の主要数値の動きを比較していく。初回は契約数と端末販売の動向を整理したい。
契約数は各社とも安定的に増加、純増の牽引役は各社まちまち
2020年9月末時点における各社の累計契約数は、NTTドコモが8098.7万(前四半期比37.2万増)、KDDIが5993.5万(同69.2万増)、ソフトバンクが4656.9万(同43.8万増)となった。
KDDIは6000万契約の達成が目前となっている。同社は、2021年3月末の契約数を6000万と予測しており、上半期の進捗を見る限り上振れしそうだ。
ソフトバンクは、スマートフォンや従来型携帯電話などが含まれる「主要回線」が41.4万増、NTTドコモは「通信モジュール」が54.8万増で、純増の牽引役は各社まちまちとなった。
端末販売、iPhone発売前ながら前年並みまで回復
続いて、スマホ等販売数の状況を見てみよう。グラフは、前年同期比の増減率を示したものだが、NTTドコモとソフトバンクが前年同期比並みに台数を回復させている。
KDDIは大きく前年割れとなったが、これは19年度第2四半期に販売数が急増したことの揺り戻しとみられる。前々年と比較すると1.2%減にとどまっている。
3社の販売数(ソフトバンクは出荷数)を単純合計すると692.6万台で、前年同期と比べ約25万台減だった。例年9月に発売される「iPhone」シリーズが今年は10月にずれこみ、第2四半期には含まれていないことを考えれば、むしろ善戦したと言ってもよいだろう。
四半期単位でみると直近700万台前後で推移している3社の販売数だが、前期(第1四半期)に518.7万台まで急減し先行きが非常に危ぶまれた。今期の回復が前期の反動で終わるのか、このまま好調さを維持できるのか、第3四半期の数字にも注目したい。
本記事は、株式会社インプレス「ケータイWatch」内で弊社が執筆を担当している連載「DATAで見るケータイ業界」にて11月13日に公開された記事となります。 最新記事や過去の掲載分は「DATAで見るケータイ業界」もあわせてご覧下さい。 |
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