SIMフリースマホの選び方から通信品質・MVNO施策まで幅広い内容の講演に(3)

SIMロック解除義務化=
「au・ソフトバンク端末でドコモ系格安SIMが使える」ワケではない
堂前氏が最後に取り上げたのは「SIMロック解除」だ。現在携帯電話会社から発売されている端末には、他の電話会社のSIMカードをさしても使えないよう「SIMロック」がかけられている。そのため、IIJmioなどNTTドコモ回線を借りている格安SIMが使えるのはSIMロックフリー端末かNTTドコモの端末に限られていた。

ところが、2015年5月以降に発売される端末についてはロックの解除に応じることが事実上義務化される。そうなると、auやソフトバンクの端末でドコモ系格安SIMが使えるようになる!とつい期待してしまうが、SIMフリースマホの選択ポイントで触れた「対応周波数帯」の問題から、思うように使えない可能性があるという。

携帯電話会社から発売される端末は、各社の電波状況に最適化されて発売されており、他社での利用を前提には作られていない。そのため、利用エリアが限られたり、混雑時に速度がでない問題が生じる恐れがある。

堂前氏は最後に「対応周波数帯が少ないことを理解して利用する場合はよいが、そのような事情を知らずにSIMロック解除し乗り換えた時に、今までのように電波が入らないことが問題になるのではないか、不安がある」とし、今後一層の周知が必要だとの認識を示した。

講演資料

"総務省のなかの人"がMVNO政策について語る
堂前氏に続いて登壇したのは、総務省 総合通信基盤局 電気通信事業部 事業政策課 企画官の富岡氏だ。冒頭、自らを「総務省のなかの人」と称して会場を沸かせた同氏の講演テーマは「加速するMVNO政策」。

具体的な講演内容については本誌別記事「『SIMロック解除は販売後数カ月で可能へ』~総務省 富岡氏がMVNO政策について講演」にて掲載しているのでそちらを参照いただきたい。
IIJ主催イベント『IIJmio meeting』取材記事
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